そしてもちろん、ぼくはピートの肩を持つ。

彼は唇を突きだして、ことさらにしかつめらしい顔をした。

「わたしのところに提出されている書類には、本日あの患者を蘇生させるようにという指示はありませんな」

「ない?」

ぼくは底なしの失意と悲しみを感じながらいった。

「ありません。患者の希望は次のとおりです。すなわち、今日と限らず、彼女は蘇生の意志はまったくない―」
「蘇生の意志がない?―」
「あなたがここに来られるまではね」

そういって、彼はぼくを見やると頬をほころばせた。