空の境界

下巻読了。

……たとえ手に入らないものでも、どんなに痛くて苦しいものでも。ユメというものは、それだけで大切な、生きていく目的なんだから。
−だから、消せない。

「そろそろ行くわ。ねえ、黒桐くん。あなたはほんとうに何も望まなかった。白純里緒と対峙した時も、死と隣り合わせだったのに中立を選んだ。わたしには、それが不思議で仕方がなかったの。あなたは今日よりもっと楽しい明日がほしくないの?」
「……ああ、今だって楽しいからね。それで十分だって、思えるんだ」