零式

読了。単なるサイバーパンクだと思っていたら最後良い意味で裏切られた。

翼は折れた?だからどうした。心ならここにある

やってやるよ。
あたしは―あきらめない。あきらめるのはもう飽きた。そんなものに、あたしを奪わせたりしない。委ねたりしない。捨てたりしない。
この速度の中でなら、あたしは云い切れる。信じ切ることにしか興味がない。それ以外はいらない。

それはあきらめることに飽きた愚者の気まぐれだ。けれど、「死んでるみたいに生きたい」なんて誰も望むはずがない。ただやりかたがわからないだけ。

何も持っていない。
だからすべてを掴める。

朔夜は考える―もし逃げることが、戦うことよりも難しいなら―それは本当に逃げることなのだろうか、と。

裏切られ続けるなら、もっともっと信じ続けてやるよ―その想いだけは、生きている限り終わらない。終わらせないんだ。どんなに汚れても、絶対に。